今回は、「100万円貯まったら次にすべきこと」についてお話したいと思います。
貯金が100万円に到達した、もしくは到達しそうなとき、次に何をすればいいのか、どう活用すればいいのか、気になるところだと思います。
100万円を貯めることは一つの大きな壁ですが、実はこの壁を越えた後の行動も非常に重要です。
正しい行動をとることができれば、さらに資産を蓄積してお金持ちになることができますし、逆に失敗してしまうと、大切なお金を失うという最悪の事態に陥ってしまいます。
この記事では
- 100万円貯めた人に伝えたいこと
- 100万円貯めたらやるべき3つのこと
- 100万円貯めた人が次に目指すこと
という3つのテーマでお話しています。
この記事をご覧いただくことで、貴重な100万円を有効活用し、さらに資産と幸福度を高めることができると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
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100万円貯めた人に伝えたいこと
まず、貯蓄100万円を達成された方にお伝えしたいことが2つあります。
それは、皆さんはすでに世の中の上位に立っているということと、一方で、貯金100万円はあくまでスタートラインに立ったに過ぎないということです。
100万円貯めた人は、将来を考えたときに、100万円が客観的にどういう位置づけにあるのかを知ってほしいので、話を聞いてください。
1点目の「貯蓄額100万円は世の中の上位」ということについては、実際にデータが出ています。
金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査」で、年齢別の金融資産額を公表しています。
40代は50.7%が100万円未満、中央値は40万円、50代は51.4%が100万円未満、中央値は30万円、60代は38.5%が100万円未満、中央値は300万円、単身世帯全体では、直近1年間で53.4%が100万円未満であることがわかります。
つまり、貯蓄100万円を実現できている時点で、上位半数に入っているのです。
このデータからも明らかなように、最初の目標である貯金100万円を達成した人は本当に素晴らしいですし、「自分は頑張ったんだ」「日本人の上位に入るんだ」という自信も持ってほしいと思います。
ただ一方で、貯蓄100万円というのは確かに上位ですし、素晴らしいことですが、貯蓄や資産形成という意味では、まだまだスタートラインに立ったに過ぎません。
なぜなら、100万円というのは、使おうと思えば割とすぐに無くなってしまう金額だからです。
例えば、ブランド品なら通常100万円くらいはしますし、ナイトクラブにハマれば100万円を数回で使い切ってしまうこともあります。
また、100万円というのは、資産運用のスタート地点として考えると、それほど大きな金額ではないので、どんどん貯め続ける必要があります。
つまり、100万円を貯めることは最初の目標であると同時に、新たなスタートでもあり、これまで通りの貯蓄習慣を続けていくことが大切なのです。
これからお話しする、貯蓄100万円達成後に必要なことは、すべて貯蓄習慣を継続することが前提になります。
貯金100万円達成後に今からお話しすることを実行すれば、お金に余裕ができ、人生を楽しむことができますので、ぜひ自分に合ったことを実践してください。
100万円貯めたらやるべき3つのこと
では、100万円貯まったらやるべき3つのことをお話したいと思います。
ちなみに、どれが正解ということはなく、自分に合ったものを選んで、全部やってみるのがいいと思います。
1. 100万円貯まったらまず「貯金を続ける」こと。
基本的には、100万円貯めた後も貯蓄を続けることが推奨されています。
最近は、貯蓄よりも投資の傾向が強いように感じますが、正直なところ、これまで通り貯蓄を続けても問題ないと思っています。
というのも、100万円では生活防衛資金をまかなえない可能性が高いからです。
生活防衛資金の目安は、病気や失業などの不測の事態に備えるための金額で、生活費の半年から2年分程度が目安です。
自分の生活防衛資金はいくらあればいいのか気になるところですが、これは自分がどれだけ安心できるかによります。
例えば、毎月の生活費が15万円の人の場合、半年分は15万円×6ヶ月で90万円、2年分は15万円×24ヶ月で360万円です。
90万円から360万円のうち、とりあえず持っていて安心できる金額が生活防衛資金となります。
生活防衛資金を積み立てた上で、余剰資金の範囲内で運用するのがセオリーです。
というのも、短期的には損をする可能性もあるので、使う予定のあるお金で投資するのは非常にリスクが高いからです。
貯蓄額100万円では、基本的に生活費と生活防衛資金が非常に少ない人しか投資できません。
具体的には、生活費が15万円程度で、生活防衛資金が半年分あれば十分と考えている人、つまりリスク強度の高い人しか投資を始められないので、多くの人にとっては、貯金を続けることが最も現実的な選択肢ということになります。
しかし、中には「貯めた100万円はしばらく使う予定がないし、普通に銀行に預けておくのはもったいない」と感じる人もいるかもしれません。
たしかに、いまや銀行の金利は0.001%が普通ですから、使う予定のないお金を預けておくのはちょっと微妙なところではあります。
とはいえ、お金を運用するのもリスクがあるので、なるべくリスクを避けたいならネット銀行にお金を預けるのがおすすめです。
具体的には、楽天銀行なら金利が0.1%と普通の銀行の100倍、あおぞら銀行銀行支店なら金利が0.2%と普通の銀行の200倍です。
どちらも全国のコンビニやゆうちょ銀行で引き出せるので、急にお金が必要になったときでも安心です。
まとめると、貯金が100万円に達しても貯金を続けることと、その100万円をネットバンクに移すという選択肢もおすすめです。
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2. 100万円貯めた後にすべきこと、2つ目は「積立投資」です。
100万円あれば生活を守れるという方は、ぜひ積立投資にチャレンジしてみてください。
積立投資とは、毎月投信などの金融商品を購入することです。
中でも、つみたてNISA口座では、インデックス投資と投信の購入がおすすめです。
インデックス投資とは、S&P500やダウ平均などの株価指数に投資することです。
わかりやすく言うと、例えばGoogleだけでなく、いろいろな企業の株をパッケージで買うようなものです。
例えば、有名なS&P500の場合、アップル、グーグル、アマゾンなど、アメリカの主要企業500社の株を分散して買うことになります。
この場合、アメリカ全体が成長すれば、その恩恵を受けることができ、利益を上げることができます。
一方、つみたてNISAは、投資用の口座の一種です。
投資は通常、利益に対して約20%の税金がかかりますが、つみたてNISAでは年間40万円×20年、合計800万円までの非課税枠があります。
とりあえず、インデックス投資は投資信託の一種であり、つみたてNISAは購入した投資信託を保有するための口座という感じです。
関連記事:つみたてNISAとNISAについてわかりやすく解説!
貯金の次のステップとして、つみたてNISAでのインデックス投資をおすすめする理由は、時間を味方につければ、初心者でもしっかり資産形成ができるからです。
ここでシミュレーションをしてみましょう。
仮に、毎月3万円、年間36万円を20年間、つみたてNISAで積み立て、年利5%で運用するとしましょう。
この5%は、米国株や世界株、つまり米国全体や世界全体の企業の株をパッケージ化したインデックス投資を買えば、年率3~7%です。
楽天証券の積み立てシンプルシミュレーションによると、投資総額は1230万円で、積み立てた720万円より510万円増えています。
通常であれば、この510万円の20%が課税対象となりますが、積立NISAであれば税金はかからず、利益を丸々手にすることができます。
もちろん、これはあくまでシミュレーションなので、必ずしもそうなるとは限りません。
ただ、インデックス投資は自分で銘柄を選ぶ必要がなく、長期間積み上げることで利益を出せる可能性が高いので、積立の次のステップとしておすすめです。
ただ、こういうシミュレーションを見ると、「100万円貯まったから、貯金をやめて全部投資に回そう」と考える人もいると思うのですが、個人的にはそれはお勧めしません。
投資を始めるのは良いことですが、同時に貯蓄も続けた方が良いと思います。
なぜかというと、現金100万円では足りないからです。
特に若い人の場合、貯蓄というのは使う予定のお金だと思います。
例えば、25歳の一人暮らしの人が100万円貯めたとして、数年後に結婚して子どもが生まれたら、絶対に100万円以上必要になります。
でも、その時に100万円しか貯金がなくて、残りを全部投資に回すとしたら、かなりリスクが高いと思いませんか?
今は株式市場が好調なので、貯蓄よりも投資に回す傾向がありますが、投資である以上、相場が下落する時期もあるはずです。
つまり、お金が必要なときに、相場が暴落すると損失が発生したり、耐えられない可能性も十分あるのです。
ですから、投資を続けて長期的に利益を出すためには、同時に貯金もしたほうがいいと思います。
例えば、25歳で100万円を貯めた人が、毎月5万円を貯金し、2万円を投資した場合、5年後の30歳では、貯金だけで100万円+3万円×12カ月×5年で280万円、投資は2万円×12カ月×5年で120円になります。
これだけの現金があれば、投資で損をしても焦ることはないと思いませんか?
投資を続けるためには、投資に依存しない状態を作ること、つまり、現金も貯めることが大切です。
幸い、積立金額は1,000円からできますので、貯金が100万円になったから投資をしてみようという方も、貯金と投資を並行して行うことをおすすめします。
3. 100万円貯めた後の3つめのポイントは「お金を使う」ことです。
貯金100万円を達成された方の中には、欲しいものややりたいことがあり、そのために貯金を始めたという方もいらっしゃると思います。
そんな方は、ぜひ貯めたお金を本来の目的に使ってください。
高級時計が欲しくて貯金を始めたのなら、時計を買えばいいです。
やりたいことのために高価なパソコンが必要なら、ケチらずにパソコンを買えばいいのです。
理由は、1つの経験に対する投資だからです。
お金は結局、使うためにあるのです。
もちろん無駄遣いは良くないですが、目標や買いたいものがあって、貯金を始めて、自分で頑張って、100万円貯めて、欲しいものを買うというのは、とても良いお金の使い方であることは間違いないでしょう。
一生懸命貯めたお金で買ったものには、思い出や成功体験もあるでしょうから、とても貴重な体験だと思います。
まあ、そうは言っても、せっかく貯めた100万円を失いたくないから、なかなか使えないという方もいらっしゃると思います。
もちろん、その気持ちはすごくわかるのですが、仮にお金を使ってしまって貯金額が100万円を下回ったとしても、100万円貯めるまでに身につけた貯金の習慣は残るので、またすぐに貯金額100万円は達成できるはずです。
個人的には、100万円という金額そのものよりも、100万円を貯めるまでの過程に価値があると思いますし、お金を使うことも貯金と同じくらい大切なスキルだと思っています。
仮にお金を全く使わず、貯金額だけが増えても、全く思い出が残らないわけで、それはそれで寂しいことだと思います。
もちろん、欲しいものややりたいことがないのであれば、無理にお金を使う必要は全くありませんが、目標や目的を持って貯金を始めたのであれば、貯めたお金を使うスキルや経験への投資として使うことを強くお勧めします。
関連記事:お金と上手く付き合える人が絶対にやらない5つのこと
100万円貯めた人が次に目指すこと
ここまで、貯金100万円を貯めた後にすべきことについてお話ししてきました。
100万円貯まったあなたには
- 貯金を継続する
- 積立投資を始める
- お金を使う
どれを選ぶにしても、次の目標として掲げていただきたいことがあります。
それは、500万円の貯金です。
必ずしも500万円を現金として用意する必要はありませんが、とにかく500万円は貯めてほしいです。
なぜかというと、500万円貯まると、違う景色が見えてくるからです。
100万円貯めたときは、大きな金額を貯めることができたという自信もありますし、貯金の習慣も身についているので、貯金がなかったときと比べると大きく成長しているはずです。
しかし、貯金額500万円になると、100万円貯めたときとは全く違う心理状態になります。
500万円というのは、一人暮らしなら3年弱、家族がいても2年程度は無収入で生活できる金額です。
すべてを一括で購入できれば、ローンの利息を払う必要がないので、仮に大きな買い物をしたとしても、出費はかなり抑えられます。
つまり、500万円の貯金があれば、お金の心配がぐっと減るので、心にゆとりが生まれ、人生を楽しむことができるのです。
500万円以上貯まると、本当に余裕ができて、人のために躊躇なくお金を使えるようになります。
また、投資に回す金額を増やすなど、よりリスクの高い行動もできるようになりました。
人は人のためにお金を使うと幸せになれるという研究結果がありますし、投資も大きな金額を長期間にわたって投資したほうがリターンが大きいのです。
つまり、貯金が500万円を超えると、人生を楽しみながら、さらに早いスピードで資産形成ができるようになるのです。
この500万円という貯金は、100万円貯めていれば必ず達成できるものです。
100万円貯めたからといって慢心する必要はなく、それまで培ってきた習慣を継続すればいいのです。
ですから、100万円貯めた方は、ぜひ500万円貯められるように頑張って続けてください。