今回は、「500万円貯まったら次にすべきこと」というテーマでお話します。
この記事を見ている方は、貯金が500万円に到達した方、もしくはもうすぐ到達する方だと思います。
そんなあなたにお伝えしたいことがあります。
卒業おめでとうございます。
どういうことかというと、500万円貯まったら、単なる貯金から卒業することができるのです。
そして、貯蓄を卒業した後にこれからお話しする正しい行動をとることができれば、あなたの資産はどんどん増えていきます。
あなたの人生の満足度は圧倒的に上がります。
ということで、今回のテーマでは「500万円貯めた後にやるべき3つのこと」についてお話しします。
「500万円貯まったら次は何をすればいいんだろう…」とお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
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500万円という貯金はどんな金額?
まず、500万円という貯金はどんな金額なのかについてお話します。
これが今回の内容の前提になりますので、ぜひお聞きください。
まず、貯金500万円の位置づけについてお話します。
500万円貯めている人は、世の中の全人口の上位25%に入ります。
データの出典は、2020年の家計の金融行動に関する世論調査です。
この調査では、各年齢層の金融保障額を示しています。
そして、下記は単身世帯の金融資産500万円以上の割合です。
20代は500万円以上が6.3%、中央値は8万円、30代は500万円以上が21.2%、中央値は70万円、40代は500万円以上が28%、中央値は40万円、50代は31.1%。
50代は500万円以上が31.1%、中央値が30万円、60代は500万円以上が42.7%、中央値が300万円となっています。
全体では、500万円以上の貯蓄がある人は25.2%となっています。
ちなみに、中央値とは、下から数えて真ん中の数字です。
つまり、いくつになっても500万円を貯めることができた人は、世の中を大きく変えることができる人なのです。
ですから、500万円を貯めることができたあなたは、本当にすごい人なのです。
この500万円は、あなたにとって大きなターニングポイントになります。
なぜなら、500万円を貯めることで得られるメリットは、本当に大きいからです。
具体的には、「経費の削減」と「資産形成のスピードアップ」です。
出費の軽減
まず「出費の軽減」ですが、500万円あれば万が一病気になっても入院費に困らないということです。
また、一括で購入できないものは基本的になくなりますので、ローンを組む必要もなくなります。
必然的に、多くの人が払っている保険料やローン金利などの出費も不要になります。
資産形成のスピードアップ
次に、資産形成のスピードについてですが、貯蓄には大きく分けて3つの種類があることをご存知でしょうか?
具体的には、半年から2年分の生活費を賄う生活防衛資金、3年から5年以内に使う予定の将来資金、そしてこの2種類を除いた貯蓄は余剰資金と呼ばれ、投資に回すのに問題ないお金となります。
近々家を購入するなどの事情がある人を除き、多くの人の場合、500万円で生活防衛資金と将来資金をまかなえる可能性が高いです。
つまり、これからは現金を貯める必要がなくなるので、投資に使えるお金がぐっと増えます。
そして、必要な現金は、すでに持っている安心感から、長期的に投資を続けることができます。
また、先ほど申し上げたように、保険料や金利にかけるお金が少なくなり、その分も投資できるので、資産の増加スピードが本当に速くなります。
冒頭で「500万円あれば、単なる貯蓄から卒業した」と言ったのはこのためです。
早い段階で伏線を回収したのです。
500万円を貯めた後、どのような投資をすればいいのか?
しかし、皆さんが気になるのは、500万円を貯めた後、どのような投資をすればいいのかということではないでしょうか。
せっかく500万円貯まっても、次の行動を間違えれば、お金はすべて水の泡。
苦労して貯めたお金は大切にしたいものです。
そこで、今回は500万円貯めた人が今やるべきことをお話しします。
これから3つのことを提案しますが、いずれも投資、つまり、お金を増やすためにするようなことです。
ぜひ、この3つの中で自分に合っていると思うものを実践してみてください。
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税制優遇を利用した積立投資
500万円貯まったらまず、税制優遇を利用した積立投資をすることです。
具体的には、つみたてNISAやiDeCoを利用したインデックス投資です。
もちろん、すでにやっている方も多いでしょう。
しかし、500万円までの貯蓄がある方は、国による優遇措置を利用して投資を始めることをおすすめします。
毎月貯めていたお金を、今度は投資に回していくイメージです。
理由は、とてもお得に資産形成ができるからです。
つみたてNISAもiDeCoも本当に優秀です。
つみたてNISAは年間40万円、毎月33,333円まで非課税で投資できる制度、「iDeCo」は自分で運用しながら資産形成ができる年金制度です。
掛金は全額所得控除されるので税金が安くなり、運用で得た利益にも税金がかかりません。
また、給付金を受け取る際にも税制上の優遇措置があります。
通常、運用益の20%程度が課税されます。
まあ、投資だけでなく、日本で何をやっても税金がかかります。
働くときも、物を買うときも、家族にお金をあげるときも、税金を払わなければなりません。
税金を払いたくないと思っても、国が徴収に来るので、誠意をもって払うしかないのです。
そう考えると、つみたてNISAやiDeCoの税制優遇は本当に強力なので、優先的に活用したほうがいいと思います。
中には、「これは政府の陰謀だ、何か裏があって我々をだまそうとしている」と思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありませんのでご安心ください。
仮にそうであったとしても、資産形成に役立つ制度ですから、活用すればいいと思います。
どれを選ぶかですが、まずは「つみたてNISA」がおすすめです。
iDeCoは、考え方が合う人がやればいいと思います。
iDeCoは税制上のメリットが強い反面、投資できる資金が限定されるというデメリットがあります。
具体的には、原則60歳まで引き出せないこと、一度始めると途中でやめることができないこと、毎月5,000円以上拠出しなければならないことなどが挙げられます。
また、会社に書類を書いてもらわなければならないのもハードルが高いです。
ですから、iDeCoは老後資金を貯めるという明確な目的がある人が利用するのがいいと思います。
まとめると、500万円貯めたけど運用していない人は、まずはつみたてNISAで毎月33,333円積み立て、考えが合えばiDeCoで追加積み立てをするのがいいのではないでしょうか?
関連記事:つみたてNISAとNISAについてわかりやすく解説!
特定口座での積み増し
500万円の貯蓄の次にやるべきことは、「特定口座での積み増し」です。
先ほども書きましたが、つみたてNISAで33,333円、iDeCoを加えて5万円程度を目安に投資するのがおすすめです。
まだお金に余裕がありそうなら、特定口座でインデックス投資を買い足しましょう。
特定口座とは、通常20%の税金が引かれる口座だと思ってください。
源泉徴収ありの特定口座で投資すれば、確定申告の必要がないので、とても楽です。
なぜ、特定口座でのインデックス投資をお勧めするかというと、長期的な資産形成に最適な方法だからです。
ご存知のように、インデックス投資とは市場全体に投資することです。
例えば、S&P500という超有名な株価指数に投資すれば、GoogleやAppleなどアメリカの上位500社に投資することができます。
特に何もしなくてもポートフォリオが分散されますし、アメリカ全体が成長すればその恩恵を受けることができます。
インデックス投資は、手間をかけずにリスク分散をしながら資産形成ができる優れものなのです。
つみたてNISAでインデックス投資をされている方も多いと思いますので、この辺りは大丈夫かと思います。
「特定口座では具体的に何を買えばいいのか?」と疑問に思われる方もおられますが、「つみたてNISAと同じような感覚で利用できます」です。
世界の株式市場や米国以前の株式市場に投資することで、元本が大きくなればなるほど、より多くの利益を得ることができます。
もちろん、暴落時のクッションとして債券を購入するのもよいでしょう。
インデックス投資だけでなく、ETFや個別株にも挑戦する必要はないと感じている方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、そうしたい人は全く自由にすればいいのです。
配当金を受け取りたい人は高配当のETFを、野心的でハイリターンを狙いたい人は個別株を選ぶのも一案です。
しかし、そのような願望がなく、長期的な資産形成を第一に考えるのであれば、インデックス投資だけでも全く問題ないと思います。
なぜなら、インデックス投資で市場全体に投資するのが、なんだかんだ言っても長期的に一番パフォーマンスが良いからです。
実際、ほとんどの投資家がインデックス投資に勝てないというのは有名な話です。
もちろん、インデックス投資はとにかく積み立てるしかないので、悠長な投資だともよく言われます。
しかし、このただ愚直に積み立てを続けるという安易さは、本当に強いと思うのです。
おそらくほとんどの人は、投資に時間を割きたいとは思っていないはずです。
家族や恋人と過ごす時間、趣味、旅行など、楽しみたいことはたくさんあるはずです。
しかし、当然ながら、時間は有限です。
株価をチェックしたり、売り先を考えたりすることに時間を費やしていたら、他のことをする時間がなくなってしまいます。
その意味で、高配当株やインデックス株以外の個別株は、趣味の領域だと考えています。
凡人には上がる銘柄を選ぶことは不可能だと感じていることもあり、毎月インデックスでお金を積み立てています。
相場の上下を気にしなくていいので、精神的にすごく楽です。
もちろん、インデックスだけではダメだ、といった反論もあります。
ただ、基本的には投資が趣味でない人にはインデックス投資が最適解だと思います。
関連記事:NISAやiDeCoの運用方法やしっかり増やすための商品選定が自分でできるようになります
自分への投資
貯金500万円を超えたらやるべきこと、3つ目は「自分への投資」です。
金融投資も非常に重要ですが、貯蓄500万円を超えた人は、自分への投資も行うべきでしょう。
理由は、自己投資が一番リターンが大きいからです。
金融投資はインデックス投資も含めて、年利5%稼げればいいという世界です。
年利5%ということは、100万円投資すれば年間5万円、200万円投資すれば年間10万円稼げるということです。
しかし一方で、自己投資によるリターンはこうではありません。
例えば、自己投資として本を読んだり教材を買ったりして知識やスキルを身につけ、その知識やスキルをもとに副業や転職、独立などで年収が100万円増えたとしたら、そのリターンは金融投資よりもはるかに大きくなります。
逆に言えば、少額で投資するよりも、自分に投資して収入を増やし、そのお金を投資に回した方が絶対に儲かるということです。
先ほども言いましたが、元本が大きければ大きいほど、良い投資となります。
もちろん、人によっては「貯金も投資もせずに、最初から自己投資したほうがいい」と思うかもしれません。
しかし、個人的には、それはちょっと違うと思っています。
貯蓄500万円くらいを目標に、自己投資に力を入れるべきだと考えています。
なぜなら、貯蓄がない人は自己投資と無駄遣いを混同してしまうからです。
自己投資は投資ですから、投資額以上のリターンが必要です。
ところが、貯蓄がない人は、自己投資と称して、資格取得講座など、仕事と関係のないものを買ってしまいがちです。
ただ一方で、500万円貯められる人は、自己投資と無駄遣いの区別がつくはずです。
逆に言えば、それができない人は、500万円も貯められないということです。
自己投資がきちんとできるフェーズになったのですから、積極的に自己投資をして、収入を増やす視点を持ってほしいと思います。
名著『バビロンの大富豪』の7つ目の教えは「自分を最大の資本にせよ」でした。
投資の神様ウォーレン・バフェットも、最も重要な投資先としてこう言っています。
「自分自身に投資せよ」
貯蓄500万円を達成した人は、金融投資とともに、自分自身への投資も行うべきです。
貯蓄500万円は、単なる貯蓄を卒業して、本格的な金融投資にチャレンジできる目安の金額です。
また、貯めたお金を自己投資に回すことで、収入を増やすことができます。
そういう意味で、500万円は本当に貯める価値があるのです。
500万円を貯めた方は、これまで培ってきた貯蓄習慣を継続しながら、今お話ししたことをぜひ実践してみてください。
そう遠くない将来、あなたの資産は500万円、1,000万円、それ以上と増えていくはずです。
そうなれば、今よりも心に余裕が生まれ、幸福度の高い人生を送ることができるようになるはずです。